職務経歴書を拝見すると実績がよくわからない方をお見受けします。
良くわからないとはどういうことなのでしょうか。
結果しか書いていない
結果は非常にご立派なのですがその過程についてご記載のない方をお見かけします。
企業側が採用をする際の決め手は「現職(あるいは前職)での成果に再現性があるか」です。
プロセス無くして結果はあり得ません。
役職がよくわからない
例えば部長職の応募があるとして、
応募者が部長であるのか、あるいは部下無し(=マネジメント無し)の担当部長であるかは
採用する上で大きく異なります。
付加価値を創出するには応募者個人の力のみならず
周囲の力を引き出す方がより成果が上がる余地があるからです。
部下の立場に限って言えば、上司(応募者)と部下の関係の方が部下に与える影響度合いは大きく
より部下の力が引き出され成果が創出されます。
つまり、人や組織への影響力という観点では役職が伝わるように記載するということは重要なことです。
そしてその役職の表現は自分にとっては当たり前の表現であっても他人からみるとよくわからないことが起こり得ます。
きっちりと評価していた部下の人数を書いたり、指示を出していた人の人数を書くことは
多少くどいかもしれないと思われるかもしれません
しかし仕事の規模感を把握するには大切なことです。
結果の凄さがよくわからない
応募者の在籍企業と近しい事業内容や事業規模であればイメージがつきやすいのですが
応募先は必ずしも同業界とは限りません。
むしろ、仮に転職のテーマが挑戦であった場合、事業内容が変わることの方が多いのではないでしょうか。
そのような状況で「私は類まれなる成果を出した!」と書かれても
よくわからないことは申し上げるまでもありません。
つまりもっと「自慢しましょう!」ということなのですが、どのように書いたらいいのか
悩ましい内容ではあります。
そこで業界との比較、または同組織内の他者と比較をするとイメージがつかみやすくなります。
例えば売上高10%の成長とあっても、業界が右肩下がりの中での成長であれば10%の増であっても素晴らしいことです。
しかし業界成長の平均が30%増での中での10%増では物足りないという判断となります。
まとめ
そもそも全ての仕事は難しいことをわかりやすく伝えることに価値があります。
難しいことを難しく伝えられても理解できませんよね。
自分が上長の立場、部下の立場、他部門の立場、顧客の立場、
そして面接官の立場などどの立場に立ったと仮定しても同じことだと感じるのではないでしょうか。
そして、普段から同じ業界内のコミュニケーションが多い方は実績の伝え方がよくわかっていない方が多い傾向にあります。
今までの環境がそうさせてきたのであればそれも致し方ないのかなと個人的には思っております。
しかし、面接時においては異業界の人事の方にも実績の素晴らしさを腹落ちしていただかなければ人柄のみで判断される恐れがあります。
自分を知らない人に対して自分をわかりやすく伝えるヒントになれば幸いです。