転職活動において本人が気づきづらい様々な失言を見聞きしてきております。
この失言には失言しやすい状況があるのですがそれはどんな状況でしょうか。
転職目的
「あなたが企業に提供できるものを言わずしてあなたが欲しいもののみ希望する」
このような発言をされると聞き手としては企業に迎えるにあたり妥当性を熟慮し始めます。
もちろん20代後半であれば「若気の至り」ということで多少の自分本位な転職目的も許容されます。
むしろバイタリティがあり人によっては心地よさを感じるかもしれません。
しかし年齢を重ねれば重ねるほど、 転職して成功する人は転職の目的が明快な上、自分起点よりも社会起点に重きを置いているものです。
自分が貢献できることを伝えた上で、自分がやりたいことを今までの人生経験と共に伝えて転職の目的を果たすのです。
退職理由
「え?そんな理由で一度は頭を下げて入社した会社を辞めてしまうの?」
と思わせられてしまう内容が含まれることです。
例えば事業活動がコンプライアンスに抵触しており、このまま在籍するなら自身もキャリアにおいてリスクがある場合があるとします。
このケースであれば在籍企業からいち早く脱出すべきであり、 全力で転職を応援されるべき状態です。
退職理由はどれほどその応募者が魅力的な人であったとしても 企業側、特に経営者であればあるほど注意して聞いてきます。
なぜなら採用の失敗が組織に与える影響を誰よりも痛感しているからであり、 同じ退職理由が新天地でも発生することを恐れております。
これに対しては
「現職においてそこまでやったなら仕方がない」
と思われるほどアクションを起こしていることが大切です。
この「そこまで」というのは現職の上長やさらに上の役職、究極的には社長に至るまで何度も掛け合うことです。
他には辞めても仕方ないと思われるほどの実績を残したにも関わらず評価や報酬が追いついていないことも挙げられます。
志望理由
エージェントから
「今面接を受けている企業の志望度はどうですか?」
と聞かれたときに
「興味あります」
と総花的にしか答えない(答えられない)状況があるとします。
これは内定を得るという意味ではやや苦しさを感じます。
人は自分が大切にしているものを好きになってくれる人を好きになります。
そもそも、企業で採用の意思決定を握る人が会社のことを嫌いなわけはありません。
論理的とは言い難いかもしれませんが、志望理由という人間らしい発言を皮切りとして人の良い所を探し出し、合格にさせる理由までも見つけようとするものです。
「興味あります」で終わる人
会社が今後事業を伸ばすために何が必要なのか、自分なりに描いて伝えられる人
とではどちらの人の話をポジティブに受け取ろうと思うか、火を見るより明らかです。
まとめ
多少の失言をしてもそれを圧倒的に上回る魅力があればその失言までもその人の個性であり、魅力とさえ映るものです。
これらの3つのポイントと自分の市場価値を虚心坦懐に見つめた上で足りない点を補えば
失言のワナに陥ることは少なくなり良縁を手繰り寄せることができるのではないでしょうか。