面接対策/職務履歴書添削

短期離職とはいつからが短期なのか

2022年10月19日

転職をする上で短期離職という概念があります。

そもそもこの概念とは何なのでしょうか。

人によって定義が異なる内容ですが私なりの解釈を書いてみます。

前提

企業が中途社員を採用するのは経営課題の解決のためです。
そもそもこれは非常に難しいことです。
会社に詳しい社内の人が解決できないことを外部から来た人が課題解決を求められるからです。
課題解決力はもちろんのこと、企業理念に対する強い共感、人間関係を築く力があり初めて組織で活躍ができます。

つまり大前提として中途社員が短期間で活躍するにはそもそも無理があるのです。
換言すると、中途社員が企業で活躍するにはどうしても時間がかかります。
そのため、

「入社後活躍できる人=ある程度の期間勤続している人」

という方程式ができあがります。

短期離職があると、活躍できる人かどうかわからなくなってしまうのです。
一般的な企業はこのことを前提として判断しております。
前提ですので都度応募者には伝えておりません。

期間と許容回数

短期離職とは具体的に何年を指すのでしょうか。
現職の人事、また元エージェントとして様々な転職のケースをお伺いした経験では1社で3年経過すれば短期離職とはみなされないと感じてます。
石の上にも3年とはよくいったものです。
もちろん2年11ヶ月はNGで3年1ヶ月がOKという明確な区分があるわけではありません。
何回までなら短期離職は許容されるのか?についてはその人のキャリアによります。
例えば、仮に短期離職が2回であっても

1社目:5年 → 2社目:2年 → 3社目:7年 → 4社目:1年半

上記であれば1社目と3社目で長期勤続されているので
「良いマッチングであれば長く勤務する方」
という印象を持ちます。
また、2年間と1年半という期間も極端に短いわけではありません。
それぞれの期間の中で成果とご本人の気づきを伝え、
面接官が腑に落ちれば良い
のです。

業界・企業フェーズの方針

3年を短期離職と見なすかどうかは業界や企業の方針によっても変わります。
成果を出すのに長い期間が必要な業界、例えば製造業やインフラ業界は短期転職に良い印象を持ち辛いです。
長期勤続する社員が周りに多く、またそれを前提としてビジネスをしているからです。

逆に離職率の高い業界やビジネスモデルの変化の激しい業界は理由に納得性があれば気にしない方が多くいます。
企業のフェーズも重要です。
大手であればすぐに離職しないように他部門への異動や職場の変更など退職しないため複数の選択肢があります。
一方、ベンチャーは人数が少ないため人間関係や成果が出せなければ継続は難しいです。
つまり逃げ場がないということです。
この事情を察し、「短期離職もやむなし」と思える理由であれば問題とは思わないでしょう。
他にも、ターンアラウンドのフェーズで短期間での成果創出が求められている場合は
在籍期間が短くなってもおかしくはありません。

まとめ

短期離職は一概には言えないところが難しい内容です。
偉そうなことを書いている私は前職を1年6ヶ月で退職しております。
そんな私でもしっかりと理由を説明し、次に活かせることがわかれば転職ができます。
いずれにせよ、もし短期離職のある方と面接をして採用したいと思った場合、
「人事(他の方でも構いません)がさまざまな話を伺い、結果、採用に問題ないと判断しました。」
と言えることがゴールではないでしょうか。

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